修羅の刻14巻です。
ネタバレ注意です。これから読む予定の人がいたら読まないでm(_ _)m。
この漫画簡単に説明しますと、陸奥圓明流という大昔から伝わる格闘技の流派(もちろん架空)の方が、代々その時代時代の歴史上の人物と対戦したり親交を深めたりといった内容になっています。だいたい2巻で1話ぐらいのペースかな。
今まで出てきた人物は、宮本武蔵、坂本竜馬、新撰組、柳生十兵衛、武蔵坊弁慶、織田信長等々。勿論戦った場合は必ず陸奥が勝ちますが。
このシリーズ何がよく出来てるって、殴る蹴るももちろんいいんですが、それ以上に話の内容がとてもよく練れています。歴史ってそれぞれ色んな謎な部分があったり、辻褄が合わないような事があったりしますが、そういうところにうまく陸奥を滑り込ませ、思わず「なるほど、そういう事だったのか!」と思わせてしまいます(←ちょっと大袈裟)。
人情話的にも非常によくできてる物もあり、どの話をとっても「格闘漫画」というよりは「歴史ロマン」といったジャンルに入れても遜色ない出来となっていると思います。
さて、そこでこの最新刊。
今回は山嵐でお馴染みの柔道家西郷四郎が相手となっています。で、残念ながらちょっと「格闘」の方の内容的がインパクトに欠けているような気も・・・。
座った体勢での組討技というのは、例えば「なつきクライシス」などで紹介されていますし、山嵐が左右どちらでも出せるというネタも「コータローまかりとおる」で既に使われてしまっていたりします。
ま、そういう細かいアラ探しはこの際置いておくとしても、やっぱり相手が柔道というのも見た目に地味なモノでイマイチ盛り上がらない一因かと。勿論、柔道が弱いとかそういう事を言ってるのではありません。なにせ、上記に挙げた過去の対戦相手は、皆さん刀やら弓やら槍やらを持っていたり、中には銃を持ってたりしており、その相手に対して陸奥が素手で対するという醍醐味が合ったのですが、今回は投げと関節、当身ぐらい・・・。
今までは一瞬でも隙を見せたらバッサリいかれるという緊張感があったのに対して、今回は結構投げられたり極められたりしてしまっていますし(^^;)。まぁ、だからといって一方的に勝っていたらお話として成り立たないのですがね(^^;)。難しいトコロです・・・。
とはいえ、面白い事には変わりありません!
この「修羅の刻」と、現代版の「修羅の門」はまぎれもなく、格闘漫画の金字塔の一角と言って過言では無いかと。
連載がストップしている「修羅の門」の方も、今回のあとがきからすると再開されそうな感じなので非常に楽しみです。
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