管理人は地図を見るのが好きです。こんなトコに抜け道があったんか今度通ってみようとか、おいおいココはとても車が通れるような道と違うで~、とか言いながら(独り言を言うなよ)見ていると何時間でも過ごす事が出来ます。おかげさまで、最近では本では無くてgoogleMAPとストリートビューが完全に時間泥棒になっています。世界中、ドコでも見放題ですしね。
ゲームの「電車でGO」ならぬ「ストリートビューでGO」みたいなのが出来たら、それこそ一日中走り回ってしまいそうで怖いです(^^;)。あ、作る時は是非ともタダでm(_ _)m。昨年末辺りに、ストリートビューでアメリカ大陸をサンフランシスコからニューヨークまでレースした早送り動画を見ましたが実際は90時間ぶっ通しだったそうなので、ソコまではする気は無いのですけど。
前置きが長くなってしまいましたが、平山 夢明 - 「独白するユニバーサル横メルカトル」。
短編集ですが、表題の作品はタイトルからもお分かりの通り主人公は地図です。ドコからそういう発想が湧いて来たのか不明なんですが、日本文学ではいきなりネコが語り出したりするお話もあるので、地図が語っても何らおかしくはないという事なのでしょう(^^;)。
幾つか収録されている中で、管理人的HITは「オペラントの肖像」と「卵男(エッグマン)」でしょうか。実は普段あまり短編は読まないのですが、その理由としては、短いがゆえにストーリーが説明的であったり、登場人物の思考が短絡的過ぎたりである事が多いからなのです。でも、これらは出来るだけ無駄な説明などは省かれており、最後に綺麗にスパッとオチる所が非常に綺麗でした。
短いながらも、どういうこっちゃ?と思う事も無く、暗黒系の近未来SFっぽい世界観を自然に頭に思い描かせるのも上手だなという感じです。まぁ、ブレードランナーやら羊たちの沈黙とか、ああいうのが既に頭の中にあるから、容易に思い描く事も可能だったのかもしれませんけど。
本職拷問の人の話やら、少女ばかりを美味しく頂いちゃう(お食事的な意味で)話やら、そいういう内容ばかりなので読む人を選ぶ本だとは思いますが、そんな中に[リーマン予想]やら[ゴールドバッハの予想]がネタに使われてたり、色々と楽しむ事が出来ました。この話も長編では逆に書きづらいかもしれないので、今後は短編も毛嫌いせずに読んでみようと思えたのは収穫でした。
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