以前にも書いた事があるような気がするのですが、学生の頃に東京の街を歩いてみて、あまりの坂の多さに驚いた事がありました。よくまぁ、こんな凸凹の土地に世界有数の都市を作る事が出来たなぁと感心したモンでした。
渋谷なんて、(田舎モンの管理人にとっては)過密ビル都市のイメージがあったのに、地下鉄が崖中腹のトンネルを出て目の前のビルの3階の駅に到着するんで、なるほどココは名前の通り「谷」だったんだ・・・と納得したりしました。
『日本史の謎は「地形」で解ける』 - 竹村公太郎
日本史上のイロイロな謎な出来事を、当時の政治経済状況や登場人物の人となりなどはとりあえず横に置いておいて、その地の地形や当時の気象などから解き明かすというような内容です。たとえば「関ヶ原の合戦勝利後に家康はなぜ京都に入らず江戸に戻ったか」やら「なぜ信長は比叡山延暦寺を焼き討ちしたか」やら「なぜ日本は欧米列国の植民地にならなかったか」などが『地形』から紐説かれています。
以前から面白いと噂は聞いていたので読んでみたかったのですが、どうしてもミステリーなどを優先してしまっていたところ、先日タマタマ平積みされていたので、一気に3冊購入、現在3冊目の『環境・民俗編』の途中まで来ました。平易な文章で書かれているので、スラスラ読めてしまってちょっと勿体無い(笑)。
分類すると「トンデモ学説」系の部類のようにも思いますが、読んでてナカナカ楽しいです。赤穂浪士の討ち入りは幕府の陰謀説、もどうなのかビミョウですが、吉原遊郭移転の謎解説後に歌川広重の浮世絵を見ると「うお!確かに!でも考え過ぎでは?!」などとも思います(^^;)。
ペリー来航から端を発して開国した時の玄関口、横浜村は、当時たった100件足らずの寂しい村だったとか初めて知りましたし(メインの水道の話はなぜか知っていた)、世界各国の国旗の図柄を見ていると日本のような太陽を模ったモノよりも星や月を描いたモノの方が多いとか、言われみればそうだなと思う事も幾つかありました。
ただ、目次で見て期待した「織田信長が天下統一目前まで行けたのはなぜか」は、ちょっとだけ消化不良でした。結論が地形と関係ないですし(笑)。実はコレは管理人も積年の疑問でして、要所要所の戦では勝っているんですが、意外と幾つも大敗してたりするんですよね。でも、その時に潰されなかった『何か』を持っている人だったんだろうなぁとは思います。安土城跡地にも行った事が無いので、一回は訪れてみないといけないな、と思っています(^^;)。
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