この前、TVでセロの手品の特番をやっていまして、後半少しだけ見たのですが、何と申しましょうか、既に彼も過去の人という雰囲気を感じてしまいました。次から次へと新ネタが生み出されるので手品業界も大変ですね。しかも、最後の方の生中継で、平愛梨が「これ前にTVで見た!」とトリックをベラベラ喋り始め、さすがのセロもマジでブチギレ3秒前という修羅場まで披露されてしまいました。いや、天然キャラは諸刃の剣ですね。
「11枚のとらんぷ 」 - 泡坂妻男
奇術ショウの仕掛けから出てくるはずの女性が、マンションの自室で殺されていた。しかも奇術仲間が書いた『11枚のとらんぷ』に出てくる小道具が、儀式めかして死体の周囲を取りまいていた。著者がたどり着いた真相とは。
所々で披露される、手品のネタバラシは小粒で面白いのですが、肝心の殺人事件の真相の方がイマイチ・・・。作者の本業はマジシャンらしいのですが、蓋を開けてみれば、個々の謎はミステリーの王道過ぎて、もしこれをミステリー作家が書いていたら、舐めとんか、と言われかねない気もします(^^;)。そんな1分1秒争うようなトリックが使えるかと。しかも「自室」って、余裕で歩いて行ける距離だったり。
後半も舞台がとっ散らかり過ぎていて、何人か現れた外人の登場人物も結局話の本筋には何の関係も無く、主人公の女の人のいわくありげなモノローグも結局何も関係無いですし、かといって、それらが「ネタ振りと見せかけてスカす」とかいうような感じでも無いという。。
どうせなら、もっと難しいマジックのネタバラシもしてほしかったです(笑)。
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