♪片手にピストル~心に花束~唇に火の酒~背中に人生を~・・・あ、出てこない(笑)。
いやぁ、歳がバレますね(^^;)。
「くちびるに歌を」 - 中田永一。
長崎五島列島内の中学校の合唱部が舞台です。複雑な家庭環境を持つ女の子と、自称「ぼっちエリート」の男の子が、代わる代わる語りで進める形式なのですが、同じクラブ員で主役(のハズ)の2人が物語上であまり直接的な接点が無いままにストーリーが進んでいきまして、最後にはちゃんと綺麗にまとまりました。なるほどね、アレは単なる小道具だと思っていたら、ちゃんとしたネタフリであったのかと感心しました。
話自体は、まぁそれほどたいした事は無いですし、特にどんでん返しがある訳でも無く、普通にハッピーエンドなのですが、普段ドロドロした内容の本ばかり読んでいるので、タマにはこういうホノボノしたモノを読むのもいいものだなと思いました。職場で、お願いした訳でもないのに「コレ読む?」と貸して下さった方がいたのですが、そんな事でも無ければ一生自分からは手に取る事の無い本だと思ったので感謝です(笑)。
ちょっと臨時教員の先生のキャラ設定がブレていたり、わざわざもったいぶって自作した歌も結局特にスポットを浴びた訳でも無かったり、この程度の練習で本気で全国大会に進めると思っているのかとか、色々ツッコミどころはあるのですが、まぁイイでしょう(^^;)。
劇中、NHK合唱コンクールの課題曲となったのが、アンジェラ・アキの「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」なのですが、この歌のよく出来ているところは、やはりその歌詞でしょうね。1番が15年後の自分に宛てた手紙で、2番が15年後に言葉を少し変えただけで15年前の自分に返事を返す、という構成が素晴らしいと当時も思いました。
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